基準長、有効基準長の意味を解説

2019/8/11更新

基準長、有効基準長とは?

ライカのレンジファインダーカメラにおいて基準長(きじゅんちょう、英語:Base length)とは、距離計にある2つの窓の光軸の間隔を言う。距離計基準長の値が大きい(光軸の間隔が広い)ほどより正確な距離測定が可能になる。

基準長 = 距離計にある窓の光軸の間隔

レンジファインダーで撮影する際のマニュアルフォーカス精度を比較する際には、基準長にファインダー倍率をかけて次の式で計算した有効基準長を基準に比較する。

有効基準長 = 距離計基準長 × ファインダー倍率

の式で算出した有効基準長を用いる。つまり、ファインダー倍率が大きいほどマニュアルフォーカスの精度が高くなるというわけだ。

ライカ レンジファインダーカメラの基準長、有効基準長 一覧

ライカ レンジファインダーカメラの主な機種(モデル)の距離計 基準長、有効基準長は次の通り。

機種(モデル名) 製造年 ファインダー倍率 距離計 基準長
(有効基準長)
M3 1954~1966 0.91倍 68.5mm
62.3mm
M2 1958~1968 0.72倍 68.5mm
(49.3mm)
M1 1959~1964 0.72倍 距離計無し
M4 1967~1975 0.72倍 68.5mm
(49.3mm)
M5 1971~1975 0.71倍 68.5mm
(48.6mm)
CL 1973~1976 0.6倍 31.5mm
(18.9mm)
M4-2 1977~1980 0.72倍 68.5mm
(49.3mm)
M4-P 1981~1987 0.72倍 68.5mm
(49.3mm)
M6 1984~1999 0.72倍 68.5mm
(49.3mm)
M6 0.85 1998~1999 0.85倍 68.5mm
(58.2mm)
M6TTL 0.72 1998~2003 0.72倍 68.5mm
(49.3mm)
M6TTL 0.85 1998~2003 0.85倍 68.5mm
(58.2mm)
M6TTL 0.58 2001~2001 0.58倍 68.5mm
(39.7mm)
M7 0.72 2002~2018 0.72倍 68.5mm
(49.3mm)
M7 0.85 2002~2018 0.85倍 68.5mm
(58.2mm)
M7 0.58 2002~2018 0.58倍 68.5mm
(39.7mm)
MP 0.72 2003~2018 0.72倍 68.5mm
(49.3mm)
MP 0.85 2003~2018 0.85倍 68.5mm
(58.2mm)
MP 0.58 2003~2018 0.58倍 68.5mm
(39.7mm)
M8   0.68倍 69.25mm
(47.1mm)
M8.2   0.68倍 69.25mm
(47.1mm)
M9   0.68倍 69.25mm
(47.1mm)
M-E (Typ 220) 2012~販売終了 0.68倍 69.25mm
(47.1mm)
M (Typ 240) 2013~ 0.68倍 69.25mm
(47.1mm)
M10 (Typ 3656) 2017~ 0.73倍 69.31mm
(50.6mm)
M10-P(Typ 3656) 2018~ 0.73倍 69.31mm
(50.6mm)
M10-D(Typ 9217) 2018~ 0.73倍 69.31mm
(50.6mm)
M-E (Typ 240) 2019~ 0.68倍 69.25mm
(47.1mm)

関連用語: レンジファインダー