LEICA M10-DにニコンのスピードライトSB-910を付けてみた
LEICAには次の通り純正のストロボ・フラッシュライトが存在する。
製品名 | 価格 | ガイドナンバー |
---|---|---|
ライカ フラッシュ SF64 | 95,700円 | 64 |
ライカ フラッシュ SF60 | 71,500円 | 60 |
ライカ フラッシュ SF40 | 56,100円 | 40 |
ライカ純正のフラッシュはTTL調光モードが使えたり、SF60は最高1/8000秒の高速シャッタースピードでのフラッシュ撮影を可能にするハイスピードシンクロモードなどを搭載されていたり、SF60は複数のフラッシュを連動させることができるなど高機能であるが上記の通り高価な商品でもある。もし、手元に他メーカーのフラッシュライト(スピードライト)を所有している場合、そのフラッシュ(スピードライト)を使用できないかと思うこともあるだろう。
そこで、ネット上で他メーカーフラッシュが使えないか検索したところ、ニコンのフラッシュ(ニコンではスピードライトと言う)が使えるという噂を見つけた。幸い筆者は、ニコンのスピードライトを2個所有していたので、早速ニコン SB-910を使ってライカM10-Dで実写撮影できるか検証してみた。
その結論は、ニコンスピードライトの発光モードをマニュアルモードに設定すればライカでも使うことができた。なお、スピードライトの設定をTTL調光モードにするとライカM10-Dシャッターボタンを押してもフラッシュ(スピードライト)は発光しなかった。
LEICA M10-DにニコンのスピードライトSB-910を付けて撮影した実写写真。LEICA M10-D + Summilux-M 50mm f/1.4 first、f5.6、ISO100、シンクロモードで撮影。
ライカM10-Dでニコンのスピードライトを使う方法は次の通りだ。
上記の通り、ライカM10-Dの絞り値、撮影距離に合わせてニコンスピードライトの絞り値、距離を設定すると、ニコンスピードライトの発光出力が1倍~1/256倍まで手動で設定することができる。
ただし、ニコンスピードライトは発光出力を2倍、1/2単位でしか変更できないため、微妙な出力調整を行うことができないので撮影した写真を、FOTOSアプリで確認しながら行うと失敗せずに撮影できるだろう。または、FOTOSアプリの代わりにフラッシュメーターを使って出力に合わせた絞り値調整を行っても良いだろう。
上記の通り、マニュアル発光撮影はできるがTTL調光はできず、調光に手間がかかるのでスナップ撮影など素早い撮影に対応するのは実用的では無い。しかし、室内で物撮りする際など一時的にフラッシュが必要になった時に、もしニコンスピードライトを持っている方なら緊急用のフラッシュとして使うことができるだろう。
ライカのカメラでフラッシュを多用したいという方は純正のフラッシュライトの購入をおすすめする。
なお、筆者は室内撮影時には、ISO感度を上げ、絞り値を開き、シャッター速度を落とすことにより自然光のみでの撮影を行うので、フラッシュライトの必要性は感じない。
LEICA M10-D + Summilux-M 50mm f/1.4 first、f5.6、ISO6400、1/180、フラッシュを使わずにアベイラブルライト撮影。
上記写真は、同じ場面でフラッシュを使わずに室内光源を使ったアベイラブルライト撮影例だ。フラッシュ撮影時はフラッシュライトがより当たる手前側が明るくなり、奥が暗くなっているのが分かる。フラッシュを使わないアベラブルライト撮影の方がより自然な空気感を写せていることが分かる。昔のフィルムカメラや以前のデジタルカメラと異なり最近のデジカメ(M10-D)はISOオートに設定しておけば自動的にその場の明るさに合わせてISO値を上げて手振れしないシャッタースピードで撮影できる。上記写真はISO6400で撮影したものだが十分な画質で撮影できている。よほど真っ暗な場面で撮影するのでない限り、ライカはフラッシュ無しで撮影した方が良さそうだ。
ライカ M10-DでProfoto B10(モノブロックストロボ)2灯を使用して撮影
上記は、ライカM10-DでProfoto B10(モノブロックストロボ)2灯を使ってM3を撮影した写真だ。ライカM10-DのホットシューにNikonのスピードライト(ストロボ)SB-910を付けてマニュアルモードで光量を1/128に設定。光る方向をカメラの後ろに設定。モノブロックストロボProfoto B10は、IR slaveモードに設定することにより、SB-910が光った瞬間にスレーブ設定したモノブロックストロボが発光する。
モノブロックストロボの光量を調整し、青色とオレンジ色のカラーフィルターを使って左右から光りを当てる。被写体の間には大きなトレーシングペーパー幕を設置し光を拡散。以上で撮影した。撮影カメラはM10-D、レンズはLeica Summicron f/2 firstにマクロアダプターを使って撮影、ライカのFOTOSアプリを使ってライブビューしながらフォーカスを合わせた。
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