ライカレンズはなぜ高い、他社製レンズと比較

2019/8/8更新

ライカレンズはなぜ高い

ライカレンズはなぜ高い?ニコン、キヤノン、ソニーなどの他社製レンズと性能や価格を比較して徹底検証を行う。

ライカ レンズ、標準50mmレンズの価格

ライカレンズは高い、とにかく値段が高い。例えば標準レンズと呼ばれる50mmレンズについてライカレンズと国産レンズを比較してみよう。価格は令和元年8月現在の価格である。

焦点距離50mmのレンズは写真家の誰もが認める標準レンズである。50mmレンズの画角は人間の視野に近いといわれており、また絞り開放近くで撮影すれば背景をぼかして望遠レンズ風に使うことができ、被写体に近づいて撮影すればパースペクティブ(遠近感)を強調した広角レンズ風にも使える。ズームレンズと違い明るい(絞り値の小さい)レンズなので暗い場面でも使いやすい。フルサイズセンサー(撮像素子の大きさがフィルムカメラと同じ24mm × 36mm)のカメラを所有するなら1本は持っておきたいレンズである。

メーカー
マウント
名称f値価格(税別)サイズ
ライカ
M
Summilux-M 50mm f/1.4 ASPH. 1.4 480,000円(ブラック)
500,000円(クローム)
全長52.5mm
最大径53.5mm
重さ335g
ライカ
M
APO Summicron-M 50mm f/2 ASPH. 2 950,000円(ブラック)
975,000円(クローム)
全長47mm
最大径53mm
重さ300g
ライカ
M
NOCTILUX-M 50mm f/0.95 ASPH. 2 1,330,000円(ブラック)
1,37,000円(クローム)
全長75.1mm
最大径73mm
重さ700g
ライカ
M
Summicron-M 50mm f/2 2 290,000円 全長43.5mm
最大径53mm
重さ240g(黒)
重さ335g(シルバー)
ライカ
M
Summarit-M 50mm f/2.4 2.4 220,000円(黒)
230,000円(シルバー)
全長33mm
最大径52mm
重さ105g(フード無し)
重さ190g(フード付き)
ライカ
SL
Summilux-SL 50mm f/1.4 1.4 640,000円 全長124mm
最大径88mm
重さ1065g
ニコン
F
AF-S NIKKOR 50mm f/1.4G 1.4 65,000円 全長54mm
最大径73.5mm
重さ280g
ニコン
F
AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G 1.8 32,500円 全長52.5mm
最大径72mm
重さ185g
ニコン
F
AI AF Nikkor 50mm f/1.8DG 1.8 27,000円 全長39mm
最大径63.5mm
重さ155g
ニコン
Z
NIKKOR Z 50mm f/1.8 S 1.8 82,500円 全長76mm
最大径86.5mm
重さ415g
キヤノン
EF
EF50mm F1.4 USM 1.4 55,500円 全長50.5mm
最大径73.8mm
290g
キヤノン
EF
EF50mm F1.8 STM 1.8 19,500円 全長39.3m
最大径62.2mm
160g
ソニー
E
SEL50F14Z 1.4 190,000円 全長108m
最大径83.5mm
778g
ソニー
E
SEL50F18F 1.8 38,000円 全長59.5m
最大径68.6mm
186g
ソニー
A
SAL50F14Z 1.4 157,000円 全長71.5m
最大径81mm
518g
ソニー
A
SAL50F14 1.4 50,000円 全長65.5m
最大径43mm
220g

ライカ レンズが高い理由

上記の50mmレンズ価格比較一覧表を見て気づいただろうか。ライカのレンズは他メーカーと比べて圧倒的に高額であることがわかる。ライカの一番高い50mmレンズNOCTILUX-M 50mm f/0.95 ASPH.は、税込み価格140万円を超える。一番安い50mmレンズSummarit-M 50mm f/2.4でも税込価格約24万円である。

それと比べて国産メーカーのレンズはいかがだろうか。ニコン、キヤノンの50mmレンズは新品価格2万円台、ソニーは3万円台で購入できる。

ライカレンズはなぜ高いのかその理由を検証してみる。

ライカレンズは小ロット、手作り製造。国産レンズは大量生産

まず第一にライカレンズは小ロットを手づく生産されている。国産レンズは大量販売が見込めるレンズは大量機械生産を行うことにより大きくコストダウンできる。

ライカレンズは金属製、モーターが含まれないメカでできている

ライカレンズを手に持つと小さいにも関わらずずしりとした重さを感じる、いわゆる金属製である。それと比べて国産レンズは外観がプラスチック製である。ライカレンズは金属の塊を削って製造するため原材料費はもちろん製造に時間がかかりコストアップとなる。国産レンズはプラスチック製のため、型を使って大量生産を行うことができる。

ライカレンズは内部にモーターが含まれずすべて機械的に作動している。レンズの内部がフローティング構造に動くレンズの場合すべての機能が機械的に動作するためそれを設計製造するのにも大きなコストがかかってしまう。国産レンズはオートフォーカスや自動絞り機能などが付いているのでレンズ内部にはモーターや電子機器が組み込まれており設計には時間がかかったとしても部品は大量生産できてしまう。

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